2.7兆円規模の第2次補正予算が昨日、国会で成立したことをどれだけの国民が知っているだろうか。
今朝の新聞各紙をめくると、そのことに触れた記事はほとんどない。例えば朝日新聞の朝刊では、私が見た限り、補正予算について触れているのは一面ワキ(2番目に大きな記事)の「全統計担当きょう招致」という記事の中に4行触れてあるだけ。中身についてはまったく書かれていない。2.7兆円という、とてつもない多額の税金を使っているのに、だ。
補正予算の財源について、今朝の日経新聞は「公共事業に使い道を限る建設国債の発行や前年度予算の剰余金などで確保した」としている。財務省の説明をそのまま写し書きしたかのようだが、「剰余金」というのはたまたま予算よりも支出が少なかったか、歳入が多かっただけのことで、余っているわけでもなんでもない。この国は1000兆円を超える借金を抱えているのだ。
財務省のホームページに掲載されている補正予算の内容を見ると、防災・減災、中小企業に対する支援など、もっともらしい文言が並んでいる。ただ、よく見ると「国際機関分担金・拠出金(1319億円)」「ポスト『京』の製造段階への以降(209億円)」など「え、今?」と疑問を投げかけたくなるような項目もある。一般予算に盛り込めそうもないから、こっそり補正に紛れ込ませたというのが真実だろう。
統計不正でも明らかになったように、役人は完ぺきではない。私たちはもっともっと目を光らせていないといけない。
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